妻に養ってもらってこそ本物
4月24日は植物学者・牧野富太郎(1862〜1957)の生まれた日っつうことで
画像を恐山の山中でキノコ踊りに興じる牧野博士にしてみた。
牧野博士、60代の写真である。
この踊りに触発されて、珍しいキノコ舞踏団が結成されたのは有名な話だ(ウソ)。
牧野博士の出身地・高知にある県立牧野植物園のサイトにまとめられている年譜の最後に、博士が18歳ぐらいで植物学者を志したときに立てた「赭鞭一撻」という勉強心得が載っている。
心得の一つに「りん財者は植物学たるを得ず」というのがある。
「ケチじゃ、植物学はできませんよ」ってことだ。
その心得通り、牧野博士は研究のためにじゃぶじゃぶお金をかけた。
じゃぶじゃぶ使って、裕福な商家だった家の財産を使い果たして貧乏になった。
それでも、研究にお金を注ぎ込んだ。
支えたのは、料亭を切り盛りしていた妻だった。
男子たるものこうでなくちゃ。
1日1人、その日に生まれた世界の偉人の生涯をコンパクトにまとめて毎日更新しているこのサイトも、4月24日は牧野富太郎を取り上げていた。
その文章の最後に、牧野博士に捧げるようにセザンヌの素晴らしい言葉が添えられている。
それをそのまま引用させていただく。
「自分の描く絵で生活出来るような画家は本物ではない、自分の絵で生活出来ず妻に養ってもらうようでなければならない」
この言葉、胸に刻んでおこう、こっそりと。
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