お城、売ります

 先週、富山に行ってきた。シマダ住宅というところから、本物の城が売りに出ているのを知ったからだ。
 これ
  ↓



入母屋造りの屋根の上に金のしゃちほこ
ホントにお城だよ。 
場所はおわら風の盆で有名な富山市八尾。

門が重厚。総檜造りだ



 


と、ここまでは立派なんだけど、建物の入り口がサッシのガラス戸。ちょっと家庭的。
本物のお城であることは間違いないけど、歴史的建造物ではなくて、15年前に建設会社の社長が迎賓館として建てたというものだから、こんなものかな。その建設会社はこの城のすぐそばに住宅地の開発もして、城下町として見下ろしていたんだそうだ。
男の夢を実現したんだね。・
でも、ほどなく経営が傾いてあえなく落城。裁判所の競売物件になっちゃったんだそうだ。自宅は別にあったから、ここは数えるほどしか使ってないんだって。

城を囲む池もあります



1階は18畳の大広間。和紙の巨大照明がつり下がってる。
ここに鎧兜を飾り、カラオケしてたりしたんだって。




外観重視で建てたせいで、3階の窓はちっこくなってしまったんだそうだ。そこからの景観



ご案内してくれた住宅会社の方は、最初見たとき
「どうして、こんなもの建てちゃったんだろう?って思ったって言っていた。



国破れて山河あり
城春にして草木深し
……


これを建てたときには、ズームイン朝も取材に来たんだそうだ。
建てた社長さんは豪快さんだったんだろう。どうしてるかな。
再起してもっとおっきい城を築城していたらカッコいいなあ。

半年前に4100万円で売り出されていたけどまだ買い手が付かないんだって。
話しているうちに住宅会社の方は「決算だし3000万でいいや」と言い出した。
いずれにしろ、僕に買えるわけはないんだが。

住宅としてはちょっと不便、別荘としてはどうかな?
自主制作の映画の撮影などで使うのはお手頃かも。
夏の夜にろうそく吹き消しながら、百物語するにはぴったりです。


新装版 日本名城伝 (文春文庫)

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